
灰と幻想のグリムガル 第1話。
2016年冬アニメ感想第5段は、オーバーラップ文庫のファンタジーノベル。
以下感想
これは、生命のやりとり
何も持たない少年少女の、過酷な現実との戦いのはじまり。名前以外のすべてを忘れた12人の少年少女たち。
「グリムガル」という世界では"義勇兵として"ある程度の筋道はあるものの、
何をするにも自分たちの力のみで、それができなければただ死ぬだけ。
不完全ながらわざわざ記憶を奪ってくれたのは、
まぁ非情極まりない世界からのなけなしの情けってところでしょうね。
もしかするとゲームの知識が活きてくる場合もあるかもしれませんが、
こういう状況では「郷に入らば郷に従え」の精神こそ一番重要でしょうから。
主人公パーティは、その12人の中でさらに取り残されたほうのミソッカス集団。
一応は全員、各々のジョブの見習い過程を修了してはいるものの、
実戦では最弱のゴブリン2体相手に手も足も出ない有様。
個人の実力もパーティとしての連携もまるでなってないし、
何より「生命のやりとり」をしているという真剣味、覚悟が足りない。
これで自分たちの立ち位置をハッキリ認識できたのならいいのですけど・・・。
こんなカンジで先行きが怪しすぎる主人公パーティなわけですが、
優秀なリーダー格のおかげで辛うじて"現状では"まとまりがとれている。
まぁ彼はおそらくその優しい性格故に強気マッチョの選別に外れたのでしょうけど。
ダメな奴の尻拭いをし、ダメな奴に歩幅を合わせていこうという、
強気マッチョのスタンスとは見事に正反対な方向性。
「自分たちの力だけで生き抜かぬばならない」この世界で、
果たしてどちらのパーティが最後まで生き残るのかは大いに見ものですね。まとめ
てなわけで「灰と幻想のグリムガル」の第1話。原作は未読です。
とにかく世界観とキャラの紹介に徹底していて非常にわかりやすい導入。
で、その世界観はファンタジーらしい高揚感も残しつつ、
この作品ならではと言えるであろう緊張感と真新しさを出していると。
第1話単体の面白さと今後への期待感は、現状における今期イチです。
(軽口ばかりで相当うざったい約一名も含めて)
すでに主人公パーティ全員に結構な愛着が湧いており、
6人の内誰にも死んでほしくないなと願ってやまないわけなのですが、
そう上手いこと話が進むわけもないのでしょうから、今から非常に気が重いです。
一方で、ゴブリンたちのあんなにイキイキとした暮らしぶりを観てしまったことで、
コイツらが狩られるところも観たくないなぁって気持ちまで出てきてしまいました。
で、主人公たちがこれと同じ葛藤にぶち当たるところが最初の見所なのでしょうね。
自分たちしか頼れない世界で生きることの大変さをたっぷり見せてもらいましょう。
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でも、以前からの友人や恋人とかがいても関係がリセットされるわけですし、
これはこれで結構非情な気がします。
ちなみにアニメではカットされましたが、軽口のウザいランタが暗黒騎士なのは
「カッコいいから」という理由で独断で暗黒騎士になる事を選んだからです。
当初は戦士になる予定だったんですが、勝手に変更していて、仲間たちも呆れました。
あとこれもアニメでカットされましたが、巨漢のモクゾーはすでに存在する義勇兵団のパーティの一つに勧誘され、一度はそっちについていったのですが、役立たずとして有り金を奪われた上に放逐され、そこを今の仲間たちに拾われた形です。(彼らもランタが勝手に暗黒騎士になったので戦士枠が空いてたので)