
Fate/stay night UBW 第7話。
セイバーvsアサシン、アーチャーvsキャスター。
以下感想
セイバーvsアサシン
柳洞寺の門番、アサシン。アサシンはキャスターの「ルール違反」によって召喚された異質のサーヴァント。
彼は厳密には英霊ではなく亡霊と言える無名の存在であり、故に宝具を持たない。
しかも依り代である門から離れることができないという縛りすら持っていた。
ただその縛りもキャスターの戦術を考えると非常に好都合なもの。
地の利を活かして防戦に徹すればセイバーすら突破できないわけでしたし、
「番犬」としてこれ以上に優秀なサーヴァントは他にいないでしょうね。
素早さと気配遮断スキルのみに長けたアサシンクラスである以上、
白兵戦における基本的な能力はすべてセイバーのほうが圧倒的に上。
しかし剣技、ただその一点においてはアサシンのほうがはるかに上であった。
その彼の剣技の最たるが、宝具の域にまで達した「秘剣、燕返し」
燕を斬り伏せるためだけに修練を積み、魔法に匹敵する奇跡にまで到達した神技。
心底しょうもない目的のため人外の業を習得とか、
そのバカげた在り方が超カッコいいです!
というか神技でなければ斬り伏せることができない燕さんがすごすぎますねwキャスターに番犬の役割を押し付けられているアサシンですが、
その性格は生粋の武人で、かつ雅なものを心から愛でる粋な男。
セイバーと互いの技能を讃え合う好敵手というのは、第四次のランサーにも通じる。
しかしランサーのように自身の願望に執着しているわけではまるでない。
その精神はいわゆる明鏡止水の域に到達していますね。
彼ならば第四次ランサーと違い悔いの残らぬ結末を迎えることができそうかな。
アーチャーvsキャスター
柳洞寺の魔女、キャスター。キャスタークラスは最弱とも言えるクラス(だったような気がする)。
セイバー、ランサー、アーチャーの三大騎士クラスは対魔力を持っており、
魔術師であるキャスターにとってはそれだけで大きなハンデとなっている。
なので陣を築き、策を巡らせることがキャスタークラスの定石と言え、
結果的に聖杯戦争序盤において戦局を大きく左右するキーマンになりえる。
第四次のキャスターもこのキャスターと似たような役回りでしたが、
彼はそもそもにして聖杯戦争の勝敗については眼中にありませんでしたね。
彼は魔術師というより召喚士と呼ぶに相応しい戦い方をしていましたし、
キャスターが抱える対魔力のハンデも関係なかったように思えます。
このキャスターはサーヴァントでありながらサーヴァントを召喚し使役している。
さらに陣地内においてキャスターは魔法に匹敵する強力な魔術を行使できる。
地味に飛行可能というすさまじいアドバンテージも持っていますし、
戦力的にバーサーカーに匹敵する優勝候補と言って差し支えないように思える。
そして優位を過信し饒舌になったところで情けなくやられるあたりも魔術師らしいw
キャスターの陣地内での戦闘、さらに士郎という足手まとい付きという状況で、
それでもアーチャーはそのハンデをも苦にしない芸達者っぷりを披露する。
セイバーにして「清流のよう」と言わしめる剣の技量と、
アーチャークラスの名に恥じぬ正確無比な弓の技量を兼ね備える強者。
相手や戦況に合わせて柔軟に戦闘スタイルを切り替えられるのが彼の強みですね。
似た者同士
士郎とアーチャーの、「正義の味方」としての考え方の違い。アーチャーはバーサーカー戦を見越して瀕死のキャスターを見逃す。
「多数のため少数を切り捨てる」その方針は切嗣のものとまったく同じ。
しかしアーチャーのそれは切嗣のそれよりもさらに大局的、
全人類を対象とした視点のものに感じました。
最終的に切嗣が到達できなかった領域に到達してしまった男。
これこそがアーチャーの正体なのではないかと思います。
一方で無関係な人々を巻き込むことを良しとしない士郎は、
アーチャーのそんな考え方に激しく反発する。
ここで士郎がアーチャーの考えを許せなかったその心境はよくわかるなぁ。
(結果的に切嗣の正義が引き起こした結末である)あの大災害に巻き込まれ、
その人生を根本から狂わされた士郎こそが、
「多数のために切り捨てられた少数」に他ならないわけなのですから。「さらばだ、理想を抱いて溺死しろ」
アーチャーは突如として士郎に斬りかかり、士郎は今宵もまた死にかける。
どこまでも現実主義で理にかなった行動を選んできた男、
そして決して無意味な殺戮は好まないはずの男であるはずなのに、
ここで士郎を殺そうとした点だけはまったく道理が通らない。
つまりこの行動についてはアーチャーの個人的感情によるもの。
最後には激情に支配され行動してしまうあたり、
やはり士郎とアーチャーはキャスターの言うとおり似た者同士であるのでしょう。
まとめ
てなわけで今回はセイバーvsアサシン、アーチャーvsキャスター。
無名の侍アサシンの冴え渡る剣の技量、
そして謎の英霊アーチャーの芸達者ぶり、
これらが存分に披露された2つの戦闘は非常に見応えありましたね。
そして美しいものを愛でる雅な武人としてのアサシンの在り方と、
切嗣以上の「天秤の守り手」としてのアーチャーの在り方に感銘を受けました。
UBWルートの中核を担う「士郎とアーチャーの因縁」についても、
今回で大分話が進んできましたね。
毎度のことながら死にかけ、無力感を痛感しつつ、
今宵も士郎は何とか生き延び次の戦いに繋げることができた。
キャスター関連ではアーチャーとの関係性等不安要素が多々ありますが、
次回はひとまず同盟の最大目標であるワカメとの戦いっぽいですね。
ワカメはキャスターに続きいよいよ本格的に行動を起こすのでしょうけど、
それはすなわち学校中の生徒の命が危険に晒されるということ。
あのワカメは仮にも兄妹である桜にさえ危害を加えてしまうのか?
に注目しています。
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装備やステータスの差を抜きにした純粋な剣技に関してはアサシンは作中最強です。
>彼は魔術師というより召喚士と呼ぶに相応しい戦い方をしていましたし、
キャスターが抱える対魔力のハンデも関係なかったように思えます
実は第4次キャスターも正規のキャスターじゃないんですよ。
悪魔召喚の逸話が具現化した宝具で海魔を召喚しまくってましたが、宝具なしでは大した魔術が使えず、本来ならキャスターのクラスに当てはまる英霊じゃないんですよ。
魔術師ですらない龍之介がまぐれで召喚したためか、今回のアサシン同様イレギュラーなサーヴァントになってしまったんですね。