俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 #16

俺妹　最終話。
Web配信による俺妹のクライマックスです。
以下感想

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない

京介と桐乃の禁断の恋の行方は・・・。

高校生活最後の日、卒業式。
京介はいろいろとお世話になったゲー研へと足を運ぶ。
どうやらもう一つの危ない兄妹である赤城兄妹は、
京介と桐乃とは別の結末を迎えた模様。
ゲー研唯一の常識人かと思っていた真壁は壮絶なムッツリだったし、
なんだかんだで一番マトモだったのは留年しまくりの部長だったのかｗ

卒業式を終えた京介と桐乃は、
同じくはじまりを演出した魔王麻奈実との最終決戦に。
これまでどこまでも穏やかだった麻奈実の冷めた目線がマジで怖い・・・、
そして桐乃への一撃目がまさかのボディブローとは・・・。
まぁ正直それまでの桐乃が超ウザかったのですげぇスカッとしましたｗｗ
その後も髪の毛を引っ張り合ったり顔面殴って相手のメガネを割ったり。
女同士のケンカって遠慮がないから怖いですよねぇ。

冷静になった麻奈実は禁断の恋に走る2人へ「正論」を投げかける。
しかしそれでも京介は歩みを止めることはなかった。
えぇ、ここまで自分たちの決断を貫き通すその姿勢は評価しますよ。
あくまで"ここまでは"ですけど。

結婚式場で誓いの口づけまで行う京介と桐乃だったのですが、
2人の禁断の関係はここで終了。
クリスマスの時点で2人は期間限定の関係でいることを決めていたようです。
これは互いに抱えたモヤモヤした感情を精算するために必要な時間であり、
2人とも超がつくほど不器用であることは理解しているのですけど・・・。

地味子の真意

麻奈実の「正論」についての考察と物語の結末について。

麻奈実が京介と桐乃にぶつけた「正論」
これは2人に対する嫌味で言っているようにも聞こえてくるのですが、
これは当の本人たち、そしてその周囲が不幸にならないためにも、
誰かが絶対に言ってやらねばならないことですなんですよね。
本人たちが何と言おうと将来的に京介と桐乃が
「世間一般的」に不幸になるのも目に見えています。

ここまで、例えば沙織や瀬菜は、この「正論」を京介に言えなかった。
そりゃそうですよ、友人という枠組みではここまで踏み込むのは厳しいですし、
何より今の2人の対してここまで踏み込めば友人という関係すら壊しかねない。
黒猫が身を引いたのもこれまで通りの友人関係を望んでのことだと思います。
だけど麻奈実は2人の幼なじみであり、その関係の深さは家族にも匹敵する。
他の誰もが言えなかったことだからこそ麻奈実が言うしかなかったわけです。

加えて言うと、麻奈実の今回の振る舞いは、
決して京介を他の誰かにとられたくなかったからではないです。
もしそうなら黒猫が京介に告白した時点で、
何らかのアプローチを起こしているはずです。
しかしあの時麻奈実はむしろ京介の後押しをしていましたよね。
おそらくあれは黒猫なら京介を幸せにしてくれると確信していたからでしょう。

つまり麻奈実は京介が幸せになるのであれば、
自らの恋心にだって蓋をするような娘なんですよ。
そんな麻奈実がこの期に及んで京介に告白した理由はただひとつ、
そこまでしてでも不幸の道を突っ走る京介を止めたかったから。
たとえそれが原因で10年以上続いた京介との関係が壊れたとしても。

そろそろ結論に移りましょう。
今回の麻奈実の振る舞いは、2人の幼なじみとして、
京介と桐乃の幸せを思って自ら嫌われ役を演じてのものだった。
おそらくこの最終話で麻奈実株が急暴落した視聴者が多いのでしょうけど、
私はむしろ逆、こんなにも健気ないい娘は他にいないだろうと思います。
やはり地味子こそが正義であり天使、幼なじみは最高なんです！

にも関わらずこの変態兄妹は・・・。
禁断の関係を期間限定にしたこと、
期間限定であることを麻奈実に伝えなかったこと、
この2つについては絶対に許せません！

麻奈実の「正論」を聞いて、それでもなお突き進むというのなら、
それはそれでまだ許せましたし、むしろ好感が持てたと思います。
最初から事情を皆に話しておけばそもそもこんな悲劇は起きなかった。
それが何だよ、「実は最初からやめるつもりでした」って！
これじゃ2人のために行動を起こした麻奈実がただのピエロじゃんか！！

唯一麻奈実に非があるとしたら、まだ幼い桐乃に釘を差したことぐらいでしょう。
あの段階で京介と桐乃が今みたいな恋人ごっこを演じられていれば、
そもそもこんなカオスな展開にはならなかったでしょうね。
まぁでもそんなもの結果論ですし、
同じく幼い麻奈実にそこまでを求めるのはムリがあることです。

まぁ長くなりましたが、要するに、
麻奈実が何を思って京介と桐乃の前に立ったかを考えれば考えるほど、
この作品の結末には納得がいかないなぁということです。
とはいえこの作品は電撃文庫の人気作品であるわけですし、
物語の落とし所としてはこれがベストだったんだろうと思います。

まとめ

てなわけで俺妹のクライマックス。
長々と書きましたが、ラストの結末以外は十分満足な最終話でした。
どれぐらいの人が賛同してくれるかは知りませんが、
やはり我らが麻奈実嬢は魔王ではなく天使でしたね！

第1期放送から長いこと楽しませてくれたこの作品。
これで終わりかと思うと非常に名残惜しいのですが、
ここまで楽しく視聴させてくれたことに感謝感謝です。