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Fate/Zeroの総評~バーサーカー陣営について~

珍しく前回からそこまで間が開きませんでしたが、
Fate/Zeroの総評の続きです。
ラストは私が愛してやまないバーサーカー陣営について。

間桐雁夜

まずは私が最も心を惹かれたマスター、間桐雁夜について。

物語冒頭での雁夜は不幸な目に遭っている桜を救うため、
文字通り命を賭して聖杯戦争に挑む生粋の善人でした。
しかし物語が進むに連れ、徐々に雁夜が抱える歪んだ本性や、
行動原理の破綻っぷりが明らかになっていきました。

私の雁夜の評価の変動はおそらく他の人とはちょっと違ってて、
第1話の時点では雁夜のことは大して好きではありませんでした。
他人様の娘のために自らの命を投げ出すという、
行き過ぎな自己犠牲精神がまるで理解できなかったからです。
1年間の修行で心身ともに追い詰められ、自らの未来をすべて投げ捨て、
そこまでしても何一つとして利益も救いも求めたりしない。
そんな聖人みたいな善人には、ヒロイズムに溢れる人間には、
当時の私はこれっぽっちも感情移入できなかったわけですね。

私が雁夜に本格的に惹かれ始めたのは、
第5話にて時臣への憎悪が垣間見え始めてきたあたりから。
決め手は第10話で雁夜の破綻っぷりが明らかになったところ。
「間桐雁夜はヒーローでも善人でも決してなかった」
この事実に私は言いようのない安心感を感じたのです。

もっとも、雁夜の歪みは、破綻っぷりは、
悪人とも解釈できるレベルだったとも思います。
第21話での雁夜の行動が特にわかりやすかったのですが、
「桜を救う」という目的は、雁夜にとって、
自分の行為を正当化するため大義名分でしかなかったわけなんですよね。
小奇麗な大義を掲げ、感情の赴くままに好き勝手暴れ、
挙句の果てに桜と葵をより一層不幸にしてくたばっていった。
おそらく物語冒頭の雁夜のヒーロー性に惹かれていた方は、
この雁夜の卑劣さがなおのこと受け付けなかったのでしょう。

とまぁ結果だけを見れば雁夜を悪人と断ずるのはたやすいわけですが、
「雁夜を取り巻く環境を鑑みると、雁夜を責めることは到底できないだろう」
と強く主張したくなってくるんですよ!

「あの環境で正常でいられる人間なんて逆にマトモじゃないだろ!」
そう言い張りたくなるほど、
雁夜を取り巻く環境はあまりにも酷すぎだと思うのですよ。

本質的に善人である雁夜にとって、桜を身代わりにして
自分だけ悠々と生き残るなんて選択をできるわけがない。
たとえ見捨てたとしても罪悪感に苛まれどの道壊れていたでしょう。
死への恐怖や苦痛を和らげてくれるものが雁夜の周りには何一つなく、
ゆえに雁夜は葵への邪な想いや時臣への憎しみを糧にするしかなく、
あの変貌は必然だったと思うわけです。
そして何より雁夜には「味方」が誰一人としていなかった。
悲しいことに、破滅への後押しする輩しか寄って来ませんでしたね。

余談ですが、切嗣もまた雁夜と同じく、
強すぎる「罪悪感」に身を滅ぼした男だったと思います。
切嗣と雁夜の差は、相次ぐ不幸に耐え切る精神力を持っているかどうか。
ただそれだけのことでしかないではないでしょうか。
まぁそれこそが「主人公」と「その他」を分けるカギとなるのでしょうけど。

これだけの劣悪な環境の中、
壊れながらも最後まで戦い抜いた雁夜を待っていた不幸すぎるラスト
予想はできていましたけど、あれは本当に悲しかったです。
恐ろしく長くなりましたが、
私は雁夜の至ってまっとうな人間らしさに共感し、感情移入し、
壊れていく雁夜を観て心を震わせました。

バーサーカー

次に私が最も心を惹かれたサーヴァント、バーサーカーについて。

バーサーカーはとにかく第5話での暴れっぷりに惚れました。
神々しい英雄王と禍々しい狂戦士という対比がカッコよすぎでしたね。
しかも、ただ理性を失くして暴れているのではなく、
第15話で見せたような機転も兼ね備えている。
アーチャーはバーサーカーを「狂犬」と評しましたが、
その本質は非常に優秀な「戦闘マシーン」でしたね。

アーチャーの慢心はあったのでしょうけど、
第5話、第15話とアーチャー相手に優勢の戦いを繰り広げたバーサーカーは、
間違いなく聖杯戦争に優勝するポテンシャルがあったと思います。
とはいえバーサーカーの能力ではライダーに勝てるとは到底思えないので、
アーチャー、ライダー、そしてバーサーカーの間には
さしずめジャンケンのような関係があったのかなぁと思ったり。
まぁぶっちゃけバーサーカーがセイバーごときに負けてしまったのが、
いまだに納得できていないだけなんですけどねw

で、バーサーカーの正体は、円卓の騎士の中でも最高の騎士であり、
裏切りの騎士とも呼ばれるサー・ランスロット。
この作品内でのアーサー王とランスロットの関係については、
作中の描写だけではあまりよくわからないというのが正直なところです。
この描写不足がこの作品に対する唯一の不満点ですね。

歴史ではランスロットはアーサー王の嫁、
つまり王妃と駆け落ちをしたそうですが、
この作品のアーサー王の正体が女であることを考えると、
ランスロットと王妃の駆け落ちはまぁ仕方がないとも思えてきます。

そしてランスロットの境遇はディルムッドと非常に似ているのですが、
この作品のランスロットはそれとはまた別に、
「アーサー王の手で裁かれたかった」とも語っていました。
ここがディルムッドとランスロットの大きな違いですね。
以前にも書きましたが、
ディルムッドは騎士道さえ貫ければ主君は誰でもいいという印象でした。
しかしランスロットの場合はその真逆、
アーサー王に非常に強いこだわりがあるような印象でした。
バーサーカーとなったランスロットの振る舞いからもそれはよくわかります。

上記の要素に「雁夜とランスロットは似た者同士」という仮説を足すと、
この作品のランスロットの経歴は以下のような推測ができます。
"ランスロットは高潔にして完全無欠なアーサー王に心服しており、
自身の王を支えるためなんとか完全無欠な騎士であろうとしていた。
しかしランスロットはアーサー王のように強くはなく、
王妃と共にアーサー王に対する裏切り行為をしてしまった。
「裏切りの騎士」という烙印を押されたランスロットは、
せめてアーサー王自身に裁かれ罪を禊たかったがそれも叶わず。
結果行き場のない怒りに狂いバーサーカーとなった。"
あくまで推測なので間違いだらけかもしれませんけど。

元々は善人なんだけど、高貴な理想を貫けるほど強くはなく、
抑え切れない欲望や憎悪のために身を滅ぼした。
これが雁夜とバーサーカーの共通点なのではと思います。

まぁバーサーカーがセイバーに怒りをぶつけるのは完全に筋違いで、
「男のくせに女の子に自分の理想を押し付けるなんて情けないなぁ」
ってカンジなんですけど、
そこがまた雁夜のサーヴァントらしいかなぁってww

まとめ

てなわけで今回は私が愛してやまないバーサーカー陣営について。
まとめるとこの陣営は人間の持つ「弱さ」を如実に表現した陣営であり、
そこに私は強烈な魅力を感じたというわけです。

そしてこれにてFate/Zeroの各陣営の総評は終了。
自分で自分の書いた記事(特にこの記事)の長さに
かる~く引いているところだったりしますが、
それだけこの作品(とこの陣営)に、
強い思い入れがあったんだなぁとしみじみしたり。

こんなアホみたいに長い記事群を全部読まれた方はまずいないと思いますが、
ここまでお付き合いしてくださった方には感謝感謝です。
作品全体としての総評はまた2012春アニメの総評として書く予定なので、
その際にはまたお付き合いいただけるとたいへん嬉しいです。
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[ 2012/08/18 02:30 ] Fate/Zero | CM(8) | TB(0)
[ 1895 ] Re: Fate/Zeroの総評~バーサーカー陣営について~
どうも、全部読みましたよw
見事な考察です。特にバーサーカー関連は、アニメでは最低限の描写しかなかったのに素晴らしい内容の記事で舌を巻きましたよ。

付け加えるとしたら、ランスロットの怒りは、王が女性であることも知らずに王妃を『不貞の女』と罵る者たちとそんな状況を作ってしまった自分自身に向けられています。
だからこそ王に裁いてほしかったのに、それが叶わなかった。十一話の聖杯問答の直後にセイバーは「アーサー王は人の心がわからない」と言い残して去って行った騎士の話をしていますが、その騎士がランスロットです。
ランスロットは決して王を恨んではいませんでした。敬愛し理想を誓い合った『完璧な王』を裏切り、愛する王妃を『不貞の女』にしてしまった自分自身をひたすら責め続けたんです、気が狂うほどに。だからこそ自分を裁いてくれなかった王に、恨みは無くともわだかまりがあったわけです。
いっそお城の裏庭で殴り合いながら本心をさらしあうとかできればよかったんですけど、彼らの性格ではそんなことはできませんでした、バーサーカーにでもならない限りは。そしてバーサーカーは理性と言語能力が失われるので、却ってセイバーに余計な誤解を与えてしまいました。
そりゃあんな凄まじい形相で、それも言語能力が失われてるのに自分の名前を叫びながら、何度も襲ってくるんですから、セイバーが自分は憎まれてたんだと思い込んでも無理はありませんね。
セイバーは立場上敵同士になっても、自分とランスロットの間には、理想を誓い合った者同士の絆があると信じていましたし、その通りだったんですが、バーサーカーになったランスロットを見て、すべてが崩壊してしまったんですね。
良かれと思ったことが仇になってしまう辺りも雁夜とランスロットの共通点ですね。
同時に『愛する女性を不幸にした恋敵』に対する憎しみで歪んでしまった雁夜とひたすら自分自身を責めて狂ったランスロットは対照的でもあります。

アーチャー、ライダー、バーサーカーがの力関係がジャンケンというのも当たってます。
今回の聖杯戦争でアーチャーを打倒できる可能性が最も高かったのがバーサーカーです。
相性の面で有利なうえに、『狂犬』であるため英雄王が本気を出さない相手ですからね。
ちなみにバーサーカーがセイバーに負けた理由は、雁夜がバーサーカーのマスターとしてまるで力不足だったからです。あの時バーサーカーは、セイバーに倒されるまでもなく、消滅寸前だったんですよ。そのくらいランスロットの最強宝具アロンダイトは魔力の消耗が激しかったんです。雁夜の魔力を生命ごと喰らい尽くし、本来ならマスター無しでも数時間は現界可能な貯蔵魔力を数十秒で使い切ってしまったんです。セイバーは消滅寸前で動きが止まったバーサーカーを貫いたに過ぎないんですよ。
もしバーサーカーが十分な魔力を供給できるマスターと組んでいたら、たとえセイバーが戦意喪失状態でなかったとしても、勝てた可能性が高いです。剣の腕はランスロットの方が上ですし、アロンダイトはセイバーにとって天敵も同然の剣です。あの剣は元から強力な上に『竜』の属性を持つものが相手だと威力が増大します。『竜の炉心』と呼ばれる魔力炉心を体内に持つセイバーには、相性が悪いんです。
型月作品には元々単純な強さだけでなく相性が勝敗を分けるパターンが多いんですよ。
マスターの間でも、切嗣、綺礼、ケイネスが似たような関係ですね。
綺礼の技では、相性の問題でケイネスの水銀シールドを破るのは難しいのですが、切嗣ならばあの通りです。そして切嗣は、アヴァロンが無かったら綺礼に殺されてましたからね。

ここまで各陣営に関する総評とても良かったです。
今までお疲れ様でした。何度もつまらないコメント失礼しました。
では、この辺で。
[ 2012/08/20 23:45 ]
[ 1899 ] 補足
ランスロットは不義の罪で処刑されかけていた王妃を助ける過程で、自分を慕っていた仲間の騎士を手にかけています。さらにランスロットの離反が、円卓の騎士の内部分裂を決定的なものにしてしまいました。これらの事もランスロットが自らに罰を求めた理由です。

自分を責めていたのはランスロットだけでなく、王妃も同じでした。王妃は王の理想に賛同して、自分の人生を犠牲にするつもりで女性である王の妃になったんです。この世に王の理想より素晴らしいものがあるなど想像していなかったんですよ、ランスロットに出会うまでは。
セイバーは二人の関係を知っていて見逃していました。彼女の方にも王妃に犠牲を強いてる負い目がありましたからね。でも、王に敵対する輩に二人の関係が暴露された時、セイバーは王としての立場から王妃を処断しなければならなかったんです。
ランスロットと国を出た後王妃はその後公開の涙を流し続けたそうです。
敬愛していた王を裏切ったこと、愛する『完璧な騎士』を『裏切りの騎士』に貶めたこと、さらに周囲から『不貞の女』と蔑まれ続けたわけですから、相当つらかったでしょうね。
そして王妃のそんな姿がさらにランスロットを追い詰めたんですね。
結局二人はセイバーの人間離れした理想に賛同しておきながら、あまりに人間過ぎたんですね。そういう意味では、切嗣とアイリを彷彿させますね。

尚アニメではカットされたバーサーカーのセリフに、王ではなく人としてのあなたの怒りに裁かれたかった、あなたに裁かれ償いを求められたなら自分も王妃も自らを許すための償いの道を探すことができた、という意味のものがあります。
[ 2012/08/23 21:28 ]
[ 1903 ] Re: Fate/Zeroの総評~バーサーカー陣営について~
アニメだとわかりづらいですが、雁夜は蟲の餌になる前に息絶えています。バーサーカーが消滅した時点で生命力を吸い尽くされていて、間桐邸に戻ってこられたのが奇跡です。
桜の姿を見た瞬間幸福な幻想を脳裏に抱き、そのまま永遠の眠りについたのです。

原作では桜は雁夜が来た時も蟲に嬲られていました。聖杯戦争中もずっとあんな目に遭わされ続けていた桜がある意味で一番不幸かもしれませんね。
実は桜は雁夜が死んだ理由を知らないんですよ。半端な希望は却って桜を壊しかねないと判断した雁夜は、すべてを話すのは聖杯を手に入れてからと決めていたんです。
皮肉にも、桜は雁夜に臓硯に逆らった者の末路を見てしまい、より強く間桐に囚われてしまいます。
奇跡を起こしてまで桜の元に辿り着いたのに、結局それさえ仇になってしまうなんて、雁夜はとことん報われない男でしたね。
もっとも、そんな事実を無視して幸福な夢を見て死ぬ辺りも、実に雁夜らしいと言えるかもしれませんね。
[ 2012/08/25 22:46 ]
[ 1907 ] 河原さん、コメントありがとうございます
まさか全部読んでいただけているとは・・・、いやもうホントビックリですw

> 見事な考察です。特にバーサーカー関連は、アニメでは最低限の描写しかなかったのに素晴らしい内容の記事で舌を巻きましたよ。

お褒めいただきありがとうございますm(_ _)m
自分で言うのもアレなんですけど、
この記事の内容に関しては多少自身があったりしました。
なにせこの半年、四六時中雁夜とバーサーカーのことを考えていましたからw

> 付け加えるとしたら、ランスロットの怒りは、王が女性であることも知らずに王妃を『不貞の女』と罵る者たちとそんな状況を作ってしまった自分自身に向けられています。

あぁなるほど!
「いくら誇り高い騎士とはいえ、
自身が穢れた程度であそこまでの怒りを抱くものなのか?」
というのが、この記事を書き上げてもわからなかった唯一の疑問点だったりしました。
それがこの補足のおかげで見事に納得がいきました。

ランスロットのアーサー王への怒りは王妃の分も合わせて二人分。
そしてその状況を作り出したのは、
ごく限られた人間以外には本当の性別すら悟らせなかった、
アーサー王の完璧さに他ならないわけですね。
「アーサー王は人の心がわからない」という発言は 、
ランスロットが誰よりもアーサー王を理解しているからこその発言で、
誰よりもアーサー王を理解しているからこそ、
生前のランスロットは行き場のない怒りに苦しみ続けたのでしょうね。

> ちなみにバーサーカーがセイバーに負けた理由は、雁夜がバーサーカーのマスターとしてまるで力不足だったからです。あの時バーサーカーは、セイバーに倒されるまでもなく、消滅寸前だったんですよ。

バーサーカーがセイバーに負けたのは雁夜の力不足が原因だったのですか。
バーサーカーがセイバーに劣っていたわけではないことがわかってすごく嬉しいです!w
[ 2012/08/26 04:49 ]
[ 1914 ] Re: Fate/Zeroの総評~バーサーカー陣営について~
>とまぁ結果だけを見れば雁夜を悪人と断ずるのはたやすいわけですが、
「雁夜を取り巻く環境を鑑みると、雁夜を責めることは到底できないだろう」
と強く主張したくなってくるんですよ!

同意見です!
もちろん、雁夜さんにも悪い部分はあったと思いますが、それ以上に環境が酷過ぎですね。
家の魔術が最低なせいで好きな娘に告白もできない、その娘を幸せにしてくれると託した相手は自分の価値観だけの判断で結果的に家族を不幸にする始末、しかもそれに自分の身内と自分自身も絡んでる、この時点でかなり気の毒ですよ。
元凶に勝てるほどの力もなく、せめて贖罪の戦いに参戦するためそれと引き換えに命の大半を失い(それも気が狂いかねないほどの激痛の果てに)、これで正気を維持しろというのが無理な話ですね。
駄目押しにあの臓硯がバーサーカーを召喚させました。ランスロットが理性のあるまともなクラスで召喚されていれば(ランスロットは武芸百般でセイバー、ランサー、アーチャーにも該当したそうです)、雁夜さんの唯一の味方になってくれたと思うんですよ。
しかし、バーサーカーとなったランスロットは雁夜さんの命を啜るある意味で内側の敵と言っていい存在になりました。あの蟲ジジイは雁夜さんの魔力ではバーサーカーを扱いきれないとわかってたんですから本当に最悪ですね。
かくして味方のいない雁夜さんは時臣への憎悪だけを糧に戦い、自らの誤りに気付くことなく自滅して逝ったわけですね。
邪な下心や都合のいい思い込みや幻想があったとはいえ、葵や桜に幸せになってほしいという想いは本物だったと思います。
下心や好きな女性への幻想も誰もが大小の差はあれ抱くものですし、結果だけ見て、雁夜さんを小悪党だのストーカーだのと呼ぶ人たちには断固抗議したいと思いますね!
あんな家に生まれなければ、普通のいい人として天寿を全うできたでしょうに...

>切嗣もまた雁夜と同じく、
強すぎる「罪悪感」に身を滅ぼした男だったと思います。

仰られるとおり、雁夜さんと切嗣さんは意外と似てる部分が多いですね。魔術師の家に生まれたのが不幸の原因で、基本的に魔術を嫌悪しているというのも共通してますし。
好きな女性への想いから(それだけではないけど)道を間違え、最後まで誰にも理解されず報われず幸福な夢と共に眠った雁夜さん、愛する妻への想いに苦しみながらも聖杯破壊という『正しい』道を選び(もっとも完全に正しい選択ではなく、多くの犠牲を払うことになりましてたが)、妻を失い娘と引き離されながらも、最後に平穏な生活を送り、夢を託して安らかに眠った切嗣さん、とても対照的な二人ですね。
[ 2012/08/26 22:27 ]
[ 1915 ] Re: Fate/Zeroの総評~バーサーカー陣営について~
ランスロットの苦悩と自責は死後、英霊になってからも続いていました。
通常の時間軸から外れた『英霊の座』においてもランスロットは自責と自問を繰り返していました。どうしていればよかったのか、と...
いっそ騎士でなければ良かったのか、どうせ『裏切りの騎士』に貶められるなら『完璧な騎士』など目指さず騎士道も理想もない感情と欲望で動く獣であればよかったのか。王が女性だと暴露し、彼女の理想を粉砕してでも王妃を解放していれば、自分も王妃もここまで苦しまなかったのではないか、と。
それはもちろんランスロットの本心ではなく、永遠の自責と自問の中で生じた狂気でしたが、それがバーサーカーとして召喚されたことで暴走してしまったんですね。

最終回でセイバーがいた場所は『英霊の座』ではなく、彼女が最期を迎えた戦場です。
このことと作中セイバーが一度も霊体化しなかったことには意味があります。
詳しいことはスティナイトで語られます。


通常『狂化』されたサーヴァントは基本能力の向上と引き換えに理性を失い、生前身に付けた武技も失いますが、ランスロットはいかなる精神状態でもその武技を十全に発揮できるスキルを習得しており、そういう意味ではバーサーカーに向いていたと言えます。
だからこそ第五話でランサーやライダーに「本当にバーサーカーか?」と驚かれるほどの技量でアーチャーと渡り合い、そこらの鉄柱を宝具化しただけの即席武器で(左手を負傷していたとはいえ)セイバーを圧倒できたわけです。ランスロットは武芸百般で剣の技量だけでもセイバーを上回ってます。
アニメではわかりづらいですが、アロンダイトの使用中はランスロットの能力がさらに増幅されます。剣自体の破壊力もAランクです。
切嗣がマスターなら、バーサーカーにアロンダイトの使用に耐えられるだけの魔力を供給しつつ近代兵器を武装、宝具化させて、さらに恐るべきサーヴァントにできたでしょうね。

何度もお邪魔してすいませんでした。
[ 2012/08/28 02:47 ]
[ 1925 ] 名無しさん、コメントありがとうございます
> 実は桜は雁夜が死んだ理由を知らないんですよ。

あぁそうだったのですか。
桜が仮にも自分を救おうとしている人物を
あんな冷めた目で見下ろすほどに病んでしまったのかと、
本気で絶望してましたww
[ 2012/09/02 03:58 ]
[ 1926 ] 通りすがりの幻想殺しさん、コメントありがとうございます
> 好きな女性への想いから(それだけではないけど)道を間違え、最後まで誰にも理解されず報われず幸福な夢と共に眠った雁夜さん、愛する妻への想いに苦しみながらも聖杯破壊という『正しい』道を選び(もっとも完全に正しい選択ではなく、多くの犠牲を払うことになりましてたが)、妻を失い娘と引き離されながらも、最後に平穏な生活を送り、夢を託して安らかに眠った切嗣さん、とても対照的な二人ですね。

個人的には切嗣が聖杯破壊を「選択した」と表現するのはしっくりこなかったりします。
信念に基づき感情を殺して動く殺人マシーンとなった切嗣には、
そもそも聖杯を破壊しないという選択肢はなかったのだろうと思います。

切嗣は感情を完全には殺しきれておらずそれ故に多くの苦悩を背負い込んだわけですが、
その苦悩が増えれば触れるほどなおさら後には引けなくなっていったのでしょうね。
[ 2012/09/02 04:22 ]
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