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シャナ3期 最終話。
炎髪灼眼の討ち手とミステスの物語のフィナーレ。
以下感想
旅立ち
ヴィルヘルミナをはじめとするフレイムヘイズたちは、
新世界ザナドゥへと旅立つ。これまでずっと姿を現さなかったレベッカは、
天道宮にて新世界へと共に渡るフレイムヘイズたちをかき集めていたみたい。
新世界をフレイムヘイズのいない世界にするわけにはいかない。
まぁ徒たちが今抱いている「人間と共に歩みたい」という気持ちが
永遠に消えないという保証はないですものね。
もちろん、フレイムヘイズの使命は「徒を討滅すること」ではなく、
「ただその場にいること」へと変わるのでしょうけど。
フィレスとヨーハンから二人の子供
「ユストゥス」を託されたヴィルヘルミナ。
「人間と徒が共に歩むことのできることの象徴」
であるユストゥスは新世界で育てるべき、
ヴィルヘルミナは他の大勢のフレイムヘイズたちと共に新世界へと渡る。
フレイムヘイズ3人組の一角の旅立ち、なんとも感慨深いですねぇ。
一方、徒側はラミーが自らの目的を果たし新世界へと旅立つ。
餞別としてラミーは悠二に「ある条件下で発動する指輪」と
「悠二の自在法の名前『グランマティカ』」をプレゼント。
悠二の自在法は防除やら瞬間移動やら何でもできる万能型、
発想次第でいくらでも使い道がありそうな強力な自在法ですね。
フィナーレ
シャナとマージョリー、悠二とシュドナイは最終決戦へ。シュドナイは巨大な騎士に、マージョリーは狼の化け物になり、
封絶の解けた御崎市で怪獣大戦争。
こういう戦略もへったくれもない純粋な力のぶつかり合いは
観ていてすごく燃えますね。両者ともめちゃカッコイイです!
一見両者の実力は互角っぽいですけど、
少なくともマージョリーのほうは御崎市に溢れる
莫大な量の存在の力を活用しているみたい。
対するシュドナイは半ば死ぬ気だったみたいですし、
もしかして純粋に自分の力だけで戦っていたのか・・・?
だとしたらどこまでチートキャラなんだよシュドナイはww
悠二の目的は御崎市に溢れる膨大な存在の力で
「欠落だらけの御崎市を復元する」
ラミーが残した「自在式」と今の御崎市に溢れる膨大な「存在の力」
そして街の調律を行った「吉田」の3つが揃った今なら可能。
願わくばシャナが母体としている平井ゆかりも元に戻したい。
第一期序盤の平井ゆかりの死は、
視聴者目線でも精神的に相当キツかったからなぁ。
平井ゆかりと半ば同じ立場である悠二が、
御崎市の復元に固執する気持ちはものすごくよくわかります。でもって悠二は御崎市の復元を終えた後は、
その贖罪として悠二は御崎市の存在しない新世界を放浪しながら、
徒と人間の共存をたった一人で説いていこうと考えている。
これだけ多くの命を奪った自分が幸せになんかなってはいけない。
封絶を解いての怪獣大戦争を行ったことについては、
最後の最後に自分が御崎市にいた証を残したかったのかな?
これまで何も話してくれなかった、
勝手に一人で抱え込み続けていた悠二に対してシャナは大激怒。
シャナには悠二を受け入れる覚悟も、共に歩んでいく覚悟も既にできている。
これで炎の刃をやたらめったら振り回さないでくれたら、
シャナの怒りも可愛いものなんですけどねぇw可愛さ余って憎さ百倍といったカンジで、
悠二を殺す気マンマンにしか観えてこないww
頑固者と頑固者の頂上決戦、
世界を巻き込んだ痴話喧嘩にはシャナが勝利する。
こういう意地の張り合いではシャナのほうが強そうだし、
なにより悠二自身が心のどこかでシャナの許しを求めていた。
まぁ悠二が一人で勝手に思い悩んでいただけですし、
最初から出来レースも同然でしたね。
シャナとのキスを交わし、
そしてラミーの餞別によって確かな一つの存在となった悠二は、
シャナと共に新世界へと旅立っていく。
悠二の願いどおり御崎市も復元され、見事ハッピーエンド。
蓋を開けてみればこれ以上にないくらいの大円満でしたね。
まとめ
灼眼のシャナ感動のフィナーレ。
シュドナイとマージョリーの最終決戦は見応えがありましたし、
悠二とシャナの痴話喧嘩も最後には感動できましたし、
本当に素晴らしい最終回でしたね!少々駆け足気味だった気はしますが、
伏線らしい伏線はすべて回収しきっていましたし、
個人的には文句なし、大満足です。
第一期からの合算で全72話、空白期間も長い作品でしたし、
その終わりとなるとやはり感慨深いですねぇ。
特に「緋色の空」が流れてきたあたりはかなりグッときましたよ。
思い出補正も働きまくりでしたね。
作品の総評
→
2012冬終了アニメの評価(偽物語、灼眼のシャナⅢ-FINAL-、輪廻のラグランジェ)
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マージョリーは辺りに充満する平均的なフレイムヘイズの数十万人分に及ぶ力の総量を、攻撃にひたすら注ぎ込んでかなりギリギリでシュドナイを葬りました。しかしシュドナイは、力をマージョリーのように補充することが出来たのにそれをしなかったんですよ。自棄になってあえてやらなかったのでしょう。
平均的なフレイムヘイズ数十万人分の力でようやく倒せる、しかもそれはシュドナイが勝つ意思がなかったらが前提で、実際の彼は有能過ぎるくらいに優れた猛将で、軍略など戦の才能に優れて、しかも蛇の意思で即座に蘇生が可能なんですよ。
イーストエッジを上回るチートではありませんか(笑)?
ラミーの正体・リャナンシーが復元していた絵は彼女の親友だった画家ドナートが彼女を描いたものです。
遥か昔、お転婆なじゃじゃ馬娘だったリャナンシーはある時、画家を志す若者ドナートと出逢いました。2人は心を通じ合わせていましたが、ドナートはリャナンシーが人を喰らう異形だと知りました。ショックを受けた彼は、感情的になり思いつく限りの罵詈雑言をリャナンシーに浴びせました。
大切な相手に拒絶されて傷心のリャナンシーは数百年後、ドナートの遺言を先代『炎髪灼眼の討ち手』から伝えられました。「君の絵を描いたよ」、と。
ドナートもまた、例え異形だと知ってもリャナンシーを愛していたのに、拒絶してしまったことを生涯悔いており、例え自分が渡せなくともいつかどこかで、彼女へ届くことを願ってリャナンシーの絵を描きました。そのことを知ったリャナンシーは、再び生きる活力を得て絵を探しました。
しかし絵は歴史の流れの中で消失してしまいました。だから長い時間をかけて復元を試みたんです。
微妙に改変されていましたが、リャナンシーの絵を見た台詞は原作では「ああ、本当に下手なんだから」といとおしそうに言うのが良かったです。
そういえば、ラミーの初登場は悠二と一美がデートで行った博物館でしたね。あの時の会話が実は、ドナートの失われた絵を思う心中を語ったのではないかと思うと、そんな昔から設定を考えていたのかと作者に脱帽しますよ!
「緋色の空」は卒業式のあおげばとうとしを歌っているような、しみじみとした感慨を抱かせますね。
惜しむらくは悠二の「シャナ君を愛している。世界を変えてしまえると思うほど」を再現して欲しかった!