偽物語 第拾壹話 つきひフェニックス 其ノ肆

偽物語　最終話。
つきひフェニックスクライマックス。
以下感想

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偽物の妹

怪異であった、偽物の妹であった月火に対して阿良々木さんは・・・。

フェニックス、正確にはホトトギス(しでの鳥)の怪異。
どうやら火の中ではなく人間の胎内に飛び込むことで、
人間の赤ん坊として転生を果たす模様。
とはいえ基本的に無害でただ不死身なだけの怪異みたいです。
もし今回みたいに怪異の専門家に命を狙われない限り、
誰も気づかないまま一生を終えてしまいそうですよね。

阿良々木さんには一人っ子だった時代や二人兄妹だった時代があった。
だけど月火には阿良々木さんの妹でなかった時代はない。
月火の初チューを奪うことによって阿良々木さんは、
ファイヤーシスターズの兄としての自身の気持ちを確かめる。
さすがの阿良々木さんでも義妹には反応しなかったかｗｗ

影縫＆斧乃木にやられた大穴の門番役については
阿良々木さんから火憐へとバトンタッチ。
「ダンプカーに当て逃げされた」
という雑な説明で簡単に納得しちゃうのか火憐は・・・ｗ
まぁそれだけ火憐は阿良々木さんのことを
信頼してるってことなんでしょうけど。

影縫＆斧乃木のもとへ向かう阿良々木さんに協力をする忍。
「月」を名前に持つ月火を救うことで
間接的に月への恩返しをしようということですが・・・。
まぁこれはただの口実ですよねぇ。
なんだかんだで阿良々木さんに優しいなぁ忍は。

本物と偽物

阿良々木さんは忍とともに影縫＆斧乃木と対峙。

影縫は忍野、そしてあの貝木と同じ大学の出身。
そして今回影縫が月火を狙ったのは貝木が情報源となっていた。
かれんビーに引き続きこの男がすべての元凶。
前回阿良々木さんに影縫＆斧乃木の情報を提供したのは
貝木なりの誠意・・・ではないかｗｗ

若干元の姿を取り戻した老骨幼女は
キメ顔が得意な少女と対決。
阿良々木さんは残る影縫と対決するわけですが・・・。
「義理の妹なんて最高」と叫んで飛びかかった挙句
完膚なきまでにフルボッコにされるのはちょっとカッコ悪いなぁ。
というかさすが不死の怪異専門なだけあって、
影縫は容赦なさすぎだなぁ。
阿良々木さんを人間扱いしてたとか100％ウソだろｗｗ

かつて不死の怪異であった阿良々木さんなら
不死である偽物の妹を受け入れることができるだろう。
だけど火憐や阿良々木さんたちの両親、そして月火自身は・・・？
今回も月火の問題をたった一人で背負いこんでしまった
阿良々木さんとしては非常に痛いところを突かれてしまいましたね。
結局は阿良々木さん自身月火や火憐に真実を偽っているわけですし。

これに対する阿良々木さんの答えは
「家族なんだから迷惑をかけるしウソもつく」
偽物であることが悪だというならその悪は阿良々木さんが背負う。
性悪説を基本としている貝木曰く、区別のつかない本物と偽物なら、
本物になろうという意志があるだけ偽物のほうが価値がある。
偽物の分際で本物を目指そうとするその在り方が美しいってわけですね。
まぁ個人的な意見としては忍野と同じで、
区別がつかなくなった時点で本物も偽物も関係ないと思いますね。

結局「しらけた」という理由で
影縫＆斧乃木は月火については手を引くことに。
若干釈然としませんが、
きっと阿良々木さんたち偽物の家族の絆が、
本物の家族の絆以上に尊いと感じての判断なのでしょうね。
勝手に納得しておきます。

ラストは髪を切ったガハラさんとの再会でシメ。
強引にまとめきったという印象が強いですが、
影縫の口から語られた「貝木の偽物論」にて、
この作品のテーマである「偽物」についての
答えについては一応出ましたね。

まとめ

今回はつきひフェニックスのクライマックス。
イマイチ盛り上がりきらなかっただけあって
不満の声が多く聞こえてきそうなクライマックスでしたが、
個人的にはとってもこの作品らしいクライマックスだと思います。

化物語といい偽物語といい、
別にこの作品は阿良々木さんがカッコ良く
事件を解決する類ではないんですよねぇ。
ただ阿良々木さんが誰にも頼まれてないのに事件に首を突っ込み、
阿良々木さんの努力とは関係のないところで勝手に事件が解決する。
この空回りっぷりが阿良々木さんが
偽物の正義の味方である理由であると思いますし、
「禁書」の上条さんみたいな本物のヒーローとは
大きく違った部分だと思います。

なのでとってもこの作品らしいと思いますし納得もしています。
というか化物語からこの作品をここまで楽しんできたにも関わらず、
この結末に納得しないほうがおかしな気がしますね。
まぁでもweb配信でも何でも構わないので
後日談はぜひとも観てみたいです！

作品の総評
→2012冬終了アニメの評価(偽物語、灼眼のシャナⅢ-FINAL-、輪廻のラグランジェ)