
Fate/Zero 第11話。
騎士王、征服王、そして英雄王、三人の王による語らい―――。
以下感想
三人の王
セイバーのもとにライダー登場今回のライダーの目的は王同士酒を酌み交わすこと。
聖杯戦争とは聖杯を手にするに値する者を決める争い、
ならばなにも争うまでもなく、
お互いの格を、器を競い争えば十分。
もう一人の王アーチャーも招待し語らいは宴の参加者は三人に、
王の酒は極上の逸品、酒気では英雄王が一歩リードですね。
アーチャーの参戦理由は「そもそも聖杯は俺のモノ」すべての財は英雄王を起源としており、
それを奪おうとする賊を許しておく訳にはいかない。
その道理は英雄王が自分で決めた法。まさに俺様ルール。
ここまでハッキリとした暴君っぷりだと逆に清々しいです。
ライダーの望みは「受肉による現世への転生」自らの肉体で天と大地に相対してこその征服。
よほどこの時代のことが気に入っているようですねライダーはww
セイバーの願いは「祖国ブリテンの救済、滅びの運命を変える」祖国の民を憂いる騎士王の高潔な願い、
しかしこれを聞いたアーチャーは笑い、ライダーは怒る。
王たるものならば身を呈して国や民に尽くすもの、
否、国や民こそが王に尽くすもの、
自らの結末を否定するなど尽くしてくれた家臣を否定するも同じ。
こう聞いてみると、暴君として振る舞うライダーの方が、
家臣や民を大切にしているように思えますね。
無欲な王など飾り物にも劣る、
憧れられてこそ、焦がれられてこそ真の王セイバーの「殉教」では民や国を救えても、導くことはできない。
「お前は王ではなく、王という偶像に縛られたタダの小娘」
ライダーにこう指摘され心を乱すセイバー、
完全にタダの小娘の顔をしちゃってますねww
王たちの語らいに無粋にもアサシンたちが横槍を入れるアサシンは多重人格者の英霊で、
個でありながら群、群でありながら個のサーヴァント。
群には軍で対抗、ライダーは自らの最強宝具にして至宝、
かつての仲間たちとの絆である固有結界を展開。
共に大地を駆け抜けた勇者の軍勢をサーヴァントとして召喚し、
アサシンたちを粉砕するライダー、
文字通りケタが違いますね、めちゃカッコイイです!貴様をもう王とは認めない今回の王たちの語らいはセイバーがライダーに幻滅されて終了、
しかしアーチャーは綺礼の時と同様に、
人の身に余る望みを抱くセイバーに興味を抱いた模様。
人の苦悩を観るのが大好きとは、
ホントいい性格をしてますねアーチャーはw
まとめ
騎士王、征服王、そして英雄王。
三者三様の「王としての在り方」が描かれた今回。
俺様っぷり全開のアーチャーも良かったんですけど、
やはりセイバーをボソクソに言い負かし、
アサシンたちを自らの固有結界でなぎ倒したライダーが
飛び抜けてかっこ良かったです!
相変わらずいいとこなしなセイバーは、
なんだか一周しちゃって気の毒に思えてきましたww
三者の「王としての在り方」の中では、
仲間たちとの絆を重視するライダーの覇道に一番好感が持てます。
自分一人の力だけでブリテンとその民を救おうというセイバーは、
ある意味アーチャーやライダー以上に傲慢。
ライダーの言うとおり自らを信じて付き従ってくれた者への
最大級の侮辱とさえ思えますね。
いや、別にセイバーの「王としての在り方」が悪いとは言いませんよ。
あくまで孤高の存在として国に尽くし、その果てに死ぬことが、
セイバーにとって心からの望みならですけど。
でもそんなわけがないでしょう?
他人に望まれるままに一人の人間としての幸せを放棄する生き方を、
普通の人間が心から望むとは到底考えられません。
「仮初の理想」による「仮初のつながり」しか築けなかったこそ、
騎士王とブリテンは悲劇の結末を迎えたのでしょうしね。
何より今のセイバーは、
「国を守れなかった過去」にただ執着しているだけなんですよね。
自分たちの戦いが、国と民の犠牲が礎となったこの「現在」を、
セイバーはまるで見ようとしない、
イヤな現実から目を背ける駄々っ子状態です。
なんともまぁ見苦しいですよね。
とまぁここまではセイバーの「王としての在り方」について、
ひたすら文句を書いてきました。
しかし、セイバーを「真の王と呼ぶに相応しいかどうか」については、
また別の話になるのではないかと考えております。
私が思う「真の王」とは「どんな状況でも確固たる信念を貫ける者」
善悪正邪も率いる軍勢や宝の数もそこには一切関係がありません。だから「仮初の理想」によって創り上げられた存在であろうが、
その理想を最期まで貫き続けた生前の騎士王は、
正しい王ではないものの紛れも無く「真の王」ではあったと思います。
しかしサーヴァントとなった今のセイバーはただの小娘。
何も知らない赤の他人(ライダー)の言葉に
簡単に心を揺り動かされたことがその証拠です。
逆に言えば、今回のライダーの発言を受けてなお
馬鹿げた理想を貫き続けられるなら、
セイバーはアーチャーやライダーと同格の「真の王」になれると思います。まぁ正直なところ「狂人になれ」と言っているのですけど、
そもそも常人を逸脱してなければ王どころか英雄とも呼べませんよ!
勝者こそが正義、絶対の法となるのが戦争というモノ。
王としての正しさを述べる前に、
まずは征服王や英雄王と同じ高さに並び立たないことには
勝負にすらなりませんよね。
てなわけで騎士王の復活に期待しておりますよ!
にしてもこの先アサシンのマスターである綺礼はどうするのでしょうね?
アサシンたちは今回ライダーによって全滅させられましたし、
普通に考えれば聖杯戦争脱落者第二号なんですが・・・。
(ちなみに第一号はケイネスさんですねww)
次回予告を聞く限り、やっぱアーチャーと手を組むことになるのか??
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セイバーは王様だったり英雄ではなく、ただの政治家だったら国に身命を捧げることをギルガメッシュに呼吸がし難くなるくらい爆笑されたり、イスカンダルに失望されて憐れまれなかったでしょうね。イスカンダルは王同士語り合いに来たら、この小娘は王としての違いとか以前に王ですらなかったと、落胆して憐れんだことでしょうね。。
ギルガメッシュは王としては失格だが、愛玩動物としては合格と判断したってことでしょうね。厄介な(笑)。
そして最後までセイバーは理想を言い張ることが出来たなら、まだマシだったのでしょう。なのに彼女は二の句も継げなかった。それがいけなかった。
イスカンダルの生き様とそれを証明する王の軍勢がひたすら格好良かった。
王としての有り様は宝具が物語ってますね。イスカンダルはついていきたい王様ですよ。王と臣下たちの心象世界の共有という設定も熱い!